リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い
(C)2003 TWENTIETH CENTURY FOX
ノーチラス号に乗ったネモ船長、ヴァンパイア、透明人間、ジキル博士とハイド氏、不死身の男。そしてトム・ソーヤー。
なんとも魅力的なこれらのヒーローたちが、冒険家アランをリーダーとする一つのチームになって、世界征服をたくらむ悪と闘う。なんと破天荒な、夢のような冒険物語ではないか。黒澤明の「七人の侍」の例を出すまでもなく、それぞれに特技を持つ複数の人間がひとつになって共通の敵と戦うという、シチュエーションは、過去多くの楽しい作品を生み出してきた。今作も、その流れの中に位置するのだが、それにしても、これほどまでに想像を絶した組み合わせは、かつてだれも思いつかなかったほど魅力的だ。この発想が生まれたとき、すでにこの作品の成功は約束されたといえるだろう。時代は19世紀末。中世ヨーロッパの景観がすばらしい映像として流れ、まさに時空を超えた世界に導かれる気持ちになる。登場人物や、物語設定が奇抜だからこそ、セットや衣装や小物などの部分により力を入れないと作品全体がチープになってしまうものだが、その点も抜かりなくみごとに完成されている。
だれもが子供の頃に一度はあこがれた夢の冒険が、いま現実となって目の前に提示された。もう観にいくしかないだろう。
- 公開日
- 2003年10月11日(土)
- 監督
- スティーヴン・ノリントン
- 撮影
- ダン・ローストセン
- 音楽
- トレヴァー・ジョーンズ
- 製作年
- 2003
- 製作国
- 米
- 原題
- THE LEAGUE OF EXTRAORDINARY GENTLEMEN
- 上映時間
- 110
- INTRODUCTION
- 前代未聞の7人のヒーローたちが世界を救う、ファンタスティックなアクション・アドベンチャーが誕生した。その世界的なヒーローとは、『ソロモン王の洞窟』のアラン・クォーターメイン、海底二万里』のネモ船長、『吸血鬼ドラキュラ』のヒロイン=ミナ・ハーカー、『透明人間』のロドニー・スキナー、『トム・ソーヤーの冒険』のトム・ソーヤー、『ドリアン・グレイの肖像』のドリアン・グレイ、『ジキル博士とハイド氏』のジキル。まさに異色のヒーローたちだ。彼ら7人は、文学や映画や演劇を含む、その後の文化に多大な影響を与えた、数多くの物語のヒーローたちの原点でもある。そんな彼ら7人が、19世紀末に実在し、世界の滅亡を救うために結束したら。そんな発想から本作は生まれた。クォーターメインには、元祖ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリー。ネモ船長にはインド映画界のベテラン「ニキータ」のペータ・ウィルソン、透明人間スキナー役に「ブレイド2」のトニー・カラン、トム・ソーヤー役に「ドラキュリア」のシェーン・ウエスト、ドリアン・グレイ役に「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」のスチュアート・タウンゼント、ジキル&ハイド役に「フロム・ヘル」のジェイソン・フレミングと、ハリウッド期待の新鋭が演じている。脚本はコミック界出身のジェームズ・デイル・ロビンソン、監督はスタイリッシュな吸血鬼映画「ブレイド」のスティーブン・ノリントン、製作は「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「フロム・ヘル」のドン・マーフィ、VFXは「マトリックス」「マトリックス・リローデッド」のジャネク・シルスがそれぞれ担当している。
- STORY
- 1899年、ロンドンの英国銀行が謎の軍団によって襲撃された。その軍団は奇妙なことに、金塊や札束や宝石類には手をつけず、古い海上都市の設計図面だけを盗んでいったのだ。それは超近代兵器で武装した鉄仮面のリーダー“ファントム”たちの仕業だった。英国政府は、伝説の冒険家アラン・クォーターメインのもとに使者を送り、世界大戦の勃発を防ぐため、ユニークで超人的な能力をもつチームのリーダーになることを依頼した。秘密会議の席上、軍事情報部の“M”と名のる男は、ヨーロッパ国家間のテロ行為の黒幕が、“ファントム”であることを説明し、間もなくベニスで開かれるヨーロッパ列強による極秘の和平会議の妨害を阻止するよう命じる。こうして、潜水艦ノーチラス号のネモ船長、透明人間のスキナー、半吸血鬼のミナが集まり、“ザ・リーグ”が結成される。さらにロンドンで不死身の男ドリアン・グレイと、アメリカの諜報員トム・ソーヤー、パリに潜伏していたジキル&ハイドを仲間に加え、7人チームとなった“ザ・リーグ”は、“ファントム”の野望を阻むため、壮絶な戦いの火ぶたが切って落とされた。
- CASTING
- ●ショーン・コネリー(アラン・クォーターメイン) 1930年8月25日生まれ。スコットランド出身。1954年、「Lilacs inn the Spring」で映画デビュー。ディズニー映画「四つの願い」(59)で主役を演じる。主な出演作は「007危機一髪」(63)、「007/ゴールドフィンガー」(64)等の007シリーズ、「オリエント急行殺人事件」(74)、「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(89)、「レッド・オクトーバーを追え」(90)、「エントラップメント」(99)など。1987年、「アンタッチャブル」でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。2000年、ナイトの爵位を授与される。 ●シェーン・ウエスト(トム・ソーヤ) 1978年6月10日生まれ。米国ルイジアナ出身。2000年、Whatever It Talksのライアン役で絶賛を浴び、「ドラキュリア」にも出演。 ●トニー・カラン(ロドニー・スキナー) スコットランド出身。ロビン・ウィリアムス主演のBening Human(93)で映画デビューを果たす。主な出演作は「シャロウ・グレイブ」(94)、「グラディエーター」(00)、「パールハーバー」(01)など。 ●ジェイソン・フレミング(ジギル&ハイド) 1966年9月25日生まれ。ロンドン・プトニー出身。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで舞台に出演。94年、「ジャングル・ブック」で映画デビュー。主な出演作は、「カーテン・コール」(96)、「「ザ・グリード」(98)、「フロム・ヘル」(01)など。 ●ナサーラディン・シャー(ネモ船長) 1950年7月20日生まれ。インド出身。シャーム・ベネガルと出演した「Nishant」等で評価を得る。主な出演作は「ボンベイ大捜査線」(98)、「モンスーン・ウェディング」(01)など。84年、「渡河」でベネチア国際映画祭主演男優賞を獲得。 ●スチュアート・タウンゼント(ドリアン・グレイ) 1972年12月15日生まれ。アイルランド出身。96年「Trojan Eddie」で映画デビュー。主な出演作は「シューティング・フィッシュ」(97)、「ひかりのまち」(99)、「クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」(02)、「コール」(02)など。 ●ベータ・ウィルソン(ミナ・ハーカー) 1970年11月18日生まれ。シドニー出身。96年、TV「暗黒の戦士ハイランダー」でデビュー。主な出演作は、「Woman Undone」(96)、「バニシング・ポイント」(97)、TV版ニキータのシリーズに出演。映画は「The Sadness of Sex」(95)、「Mercy」(00)など。
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